「ファイルの問題」の解決

作り手の視点

これまでのように、「ファイルの問題」の解決を、工夫や努力といったマネジメントに求めるのではなく、ソフトに求めるべきだと、私共は考えています。
このような考え方には、私共の業種が影響しています。

ゲーマーと言われる人たちがいます。学生だったり、子供だったりします。
彼らは世界的な企業が何年もかけて開発したようなソフトを、数分間使用しただけで、使える、使えない、と判断してしまいます。彼らにとっては作り手が大手であるか、そうでないかということは問題ではありません。

プログラマやシステムエンジニアも、ゲーマーと同様の感覚を持ち合わせていて、大手企業が開発したソフトだからといって信用することはありません。
それは彼らが、ソフトの作り手として、大手企業が開発したソフトの問題点の解消や、足りない機能のために、日常的にソフトを開発しているからです。
彼らは、建物に例えると建築士と同様の仕事をしています。建築士は施主のライフスタイルを鑑み、どのような建物を作ったら良いか、どのような建材が使えるか、あるいは建材の弱点を克服するにはどうしたらよいか、と「作り手の視点」でものを考えます。
それに対して使用者は、どのような生活をしたら、建物をより有効に活用出来るかと「使い手の視点」でものを考えるのではないでしょうか。
このような「作り手の視点」を持つプログラマやシステムエンジニアは、目的に適うソフトが見付からない場合に、どうするかというと、新たにソフトを作ります。
「目的に適うソフトがないから作る」これが、世の中に存在する全てのソフトに共通する開発動機になっていることからも分るように、「作り手の視点」では「世の中に適した道具がない」と、分かったときは、「そのための道具を作る」との考えがベースにあります。運用で何とかしようとする発想ではありません。

このような「作り手の視点」から、私共は「ファイルの問題」の原因がソフトにあると考え、その解決手法を、ファイルソフトに求めているのです。

目的に適ったソフトが存在しない

solution_26_01ここで問題になるのが、ファイルソフトは、これまで使用してきた「フォルダ」型の一種類しか存在していないために、「ファイルの問題」を解決するソフトが存在しないことです。

道具が発達する過程では、目的に応じて多様性が生まれることが多く、自動車にしても、タイヤで自走するものと考えていた時代に、湿地や砂地を走るためのクローラ(キャタピラ)タイプのものが考案され、用途に特化したさまざまな車両が生まれました。
パソコンが登場して30年が経過したことを考えると、ファイルソフトに多様性が生まれなかったことの方が不思議です。

マーケットにニーズがなければ、ソフトが開発されることもないことから、多くの方の「問題を認識しない体質」が、ファイルソフトに多様性をもたらさなかったのかもしれません。
もしかすると、多くの方は今でも、現在進行形で「パソコンの全てが正しい」と、考えているのかもしれません。

問題解決ソフトの開発

私共は、「共有フォルダ」型ソフトは「ファイルの整理には使えない」と判断しましたが、これに代わるソフトが見当たらないことから、ファイルの集約と整理を目的としたソフトを開発することにしました。
ここでは簡単に、開発したソフトの概要をご紹介させて頂きます。

私共が、製品を通してこの問題を解決しようとしたプロセスは以下のようなものでした。
開発に当たり、ルールを知らない人が、分類された対象を見ただけで、その整理方法が分かる仕組みを追求しました。
そしてたどり着いたのが、ファイルソフトを、フォルダ型ではなく本棚の形にすることでした。
フォルダ型ソフトが一般的なことから、本棚の形に多くの方が驚かれますが、本棚の整理方法には、多くのメリットがあります。

ルールに則らなくても、感覚的に整理が可能になりますし、分類が「本棚と本」とのシンプルな組み合わせのために、誰が使用しても複雑な整理方法にならないと、考えています。
本棚の整理方法は、人や場所、国や時代が変わっても通用するものです。

『Kami技』は、ネットワーク上の指定したパソコン(サーバー)に電子本棚を作り、これを各々のパソコンのディスプレイから利用するソフトです。
ファイルを従来の「フォルダ」ではなく「本」の中に入れ、これを電子本棚に整理整頓します。
使用者は、電子本棚に分類された本の情報から、何処にファイルが在るのか分かるようになり、情報の保全と共有を図れるようになります。

これが、「ファイルを誰が持っているのか分らない」、「共有フォルダの何処に何のファイルが在るのか分らない」、「パソコンが壊れてファイルが消えてしまった」と、いった「ファイルの問題」を解決するだけでなく、パソコン使用における不文律やパソコンの個人管理に関係なく、オフィスの情報処理を効率化させると、私共は考えています。

実際にソフトをご利用頂いているお客様から、「電子本棚を使うことで、オフィスが効率化して、使用者にファイル整理の目的意識が芽生えた」との、嬉しい評価を頂いています。

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